創業は明治39年。日露戦争の際、騎兵隊に所属していた初代清都慶介が帰国後、造り酒屋を開業。戦勝を記念して「勝駒」と名付けたことに始まります。
蔵の建物は、昔ながらの造り酒屋風情が残っており、平成12年に国の有形文化材に登録された木造2階建ての切り妻造り。
総製造量300石ほどの小さな蔵で「小さな蔵なりの造り方、アイテムは増やさない、中途半端な新製品は出さない」と現蔵元の清都康介氏は言う。
私と杜氏の思いは、毎日の家庭料理に合う酒を造ること。生活に根ざした正統派の日本酒を目指してきた、おかげさまで私たちの思いを汲み取って下さるお客様といい縁ができ、いい形で販売させてもらえるようになりました」と清都康介氏はしずかに話す。勝駒の文字を大きく書いたラベルは故・池田満寿夫氏が手がけたもの、名前の隅に小さな文字で「MASUO」と書かれてある。
創業以来「不容偽(偽りを容れず)」をモットーに醸し続ける銘醸蔵。マツザキが自信をもっておすすめできる名品である。